強いチームほど最初に決めている。シーズン初めに伝えるべきこと
「また怒りすぎてしまった」
「どこまで厳しくすればいいのかわからない」
指導者として関わる中で、
そんな風に悩んだことはありませんか。
技術や戦術を教えること以上に、
“どう関わるか”に悩む場面は多いものです。
だからこそ私は、
シーズンの始まりにこそ大切なことがあると感じています。
新学期に感じた「いい先生だな」と思った出来事
新学期が始まり、
息子の新しい担任の先生が最初にこんな話をしてくれたそうです。
「先生が怒る時は、こういう時だよ」
そして続けて、
「もしこれ以外のことで怒ったら教えてね」
と伝えてくれたそうです。
その話をお便りで読んだ時、
私はとても安心しました。
「この先生、素敵だな」
「子どもたちのことをちゃんと考えてくれているんだな」
そんな風に感じたのを覚えています。
基準が見えない環境は、人を不安にさせる
子どもにとっても選手にとっても、
本当に怖いのは
“怒られること”そのものではなく、
「いつ、何が原因で怒られるのかわからないこと」
ではないかと思います。
・これを言ったら怒られるのかな
・これをしたらダメなのかな
・今日は機嫌が悪いだけなのかな
そんなふうに顔色をうかがう状態では、
安心して行動することはできません。
明確な基準が、挑戦できる空気をつくる
逆に、
「ここを越えたらダメ」
「ここまでは大丈夫」
という基準が明確だと、
人は安心して動けます。
スポーツでも同じです。
怒られる基準が曖昧な環境では、
選手は“失敗しないこと”を優先します。
けれど、
基準が明確な環境では、
選手は“挑戦すること”に意識を向けやすくなります。
「挑戦しないこと」を見逃さない
もう一つ、
多くの指導者が大切にしている基準があると思います。
それは、
失敗を恐れてチャレンジしないこと。
もちろん、失敗すること自体を怒るのではありません。
けれど、
「怒られるのが怖いから」
「ミスしたくないから」
という理由で最初から挑戦をやめてしまうことは、
成長の機会を自分から手放してしまうことでもあります。
だからこそ、
“挑戦しなかった時”を本気で叱る
という姿勢も、
選手への大切なメッセージになるのではないでしょうか。
シーズン初めに伝えておきたい基準
だからこそ、
シーズンの始まりや新チーム結成のタイミングで
こんなことを最初に伝えておくのも良いかもしれません。
私が本気で怒るのはこういう時
- 仲間や自分を傷つける時
- 人として大切な礼儀を欠いた時
- 自分で決めた約束を破った時
- 失敗を恐れて挑戦をやめた時
それ以外は
- 失敗してもいい
- うまくいかなければ修正すればいい
この線引きがあるだけで、
選手との関係性は少し変わるかもしれません。
最初に伝える言葉が、チームの土台になる
強いチームほど、
技術や戦術だけでなく
「何を大切にする集団なのか」
を最初に明確にしています。
それはきっと、
ルールを押しつけるためではなく、
選手が安心して挑戦できる環境をつくるため。
指導者の怒りが
ただ怖いものではなく、
“信頼できる基準”
に変わった時、
チームの空気は少しずつ変わっていくのかもしれません。
あなたは、最初に何を伝えますか?
新しいシーズンの始まり。
技術を教える前に、
戦術を伝える前に、
「このチームでは何を大切にするのか」
その基準を伝えることから
始めてみてもいいのかもしれません。
あなたなら、
選手にどんな言葉を最初に伝えますか?